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PDF版(291KB)
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Vol. 11 |
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投資スタイルって何? |
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質問: |
私の持っているファンドは日本株式に投資するものです。先日レポートを見て気づいたのですが、市場の平均的な収益率(TOPIX)に劣後していました。他のファンドを見ると、TOPIXを上回っているものもあり、私の持っているものとは実に5%もの開きがありました。私の持っているファンドは良くないのでしょうか? |
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回答: |
これだけを見て一概に良し悪しを判断することはできません。5%の差は投資スタイルの違いに起因している可能性もあります。 |
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「投資スタイル」って何なの? |
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「アクティブ運用」(Vol.9「インデックス・ファンドとアクティブ・ファンド、どちらが
有利?」参照)は市場平均を上回る収益を目指す運用のことを言いますが、どのような手法で市場平均を上回ろうとするのか、というのが投資スタイルです。株式運用における代表的な投資スタイルを例にとってお話しいたしましょう。
株式のアクティブ運用では、個別銘柄を調査し、市場平均以上に値上がりしそうな銘柄を選択していくことになります。この「市場平均以上に値上がりしそう」な銘柄の選択方法は各運用会社それぞれ特徴がありますが、大別すると以下の2つに分けられます。
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成長(グロース)型
企業の今後の成長性を予測し、成長による株価の値上がりを享受することを目指す投資スタイル。
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割安(バリュー)型
現在の企業の実力に比して株価が割安に放置されている銘柄を選択し、株価が適正な価格に収斂する際の値上がりを享受することを目指す投資スタイル。
現在販売されている公募投資信託でも、「○○グロース・オープン」や「△△バリュー・オープン」等の名称のファンドがありますが、これらは投資スタイルを表しています。このように投資スタイルがファンド名の中にはっきりと明示されていれば分かりやすいのですが、どちらかのスタイルに偏っているにもかかわらず、「□□日本株式オープン」等、ファンド名からは分からないものもあります。もちろん、どちらの投資スタイルにも偏っていないものもあります。
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投資スタイルの違いって重要なの? |
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「投資スタイルの違いって重要なの?
」ごもっともなご質問です。具体的な数値で確認してみましょう。下表は過去10年(1997年~2006年)のRussell/Nomura日本株インデックスの収益率の推移を示したものです。 |
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Russell/Nomura日本株インデックス収益率の推移(1997年~2006年) (単位:%) |
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出所:野村證券金融経済研究所発表のデータをもとに当社で作成。
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成長:Russell/Nomura Large Cap Growth インデックス
割安:Russell/Nomura Large Cap Value インデックス
市場:Russell/Nomura Prime インデックス
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Russell/Nomura Large Cap Growth インデックス、Russell/Nomura Large Cap Value
インデックス、Russell/Nomura Prime
インデックスは、野村證券株式会社が公表している指数で、その知的財産権は野村證券株式会社及びその許諾者に帰属します。なお、野村證券株式会社及びその許諾者は、対象インデックスを用いて行われる弊社の事業活動・サービスに関し一切責任を負いません。
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上記は過去の実績であり、本資料のいかなる記述も将来の投資収益等の示唆あるいは保証をするものではなく、またその結果の確実性を表明するものではありません。
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投資スタイルによってどちらが優位ということもありませんし、年によってどちらが優位となるかについても、法則性はありません。ただ、単年度の収益率に差があることはご覧いただけると思います。その差は年によってまちまちですが、1999年、2000年には成長(グロース)型と割安(バリュー)型の差は30%にも及んでいます。短期的には非常に大きな差になって表れることがある、ということがお分かりいただけるのではないかと思います。
冒頭の質問にあったファンドがグロース型ファンドだった場合、2006年は逆風が吹いていたわけであり、追い風の吹いたバリュー型に比べると6.3%程度のハンデがありました。したがって、「逆風にもかかわらず、5%にとどめたのはよく頑張った」という評価も成り立つかもしれません。ですから、株式のファンドの良し悪しを見極める際には、投資スタイルも考慮に入れておくことが必要です。
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儲かる投資スタイルに投資すればいい? |
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では、こんな疑問が頭をかすめるかもしれません。
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① |
その時々で儲かるスタイルのファンドを買えばいいのでは? |
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② |
臨機応変にスタイルを変えるファンドは無いのか? |
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しかし、残念ながら風がどちらに吹くかについては規則性が無く、正確に読みきることはプロの運用者でも極めて困難です。①のように個人投資家の皆様がその時々でスタイルの異なるファンドを渡り歩く手法はお勧めできません。
また、②のようにスタイルを臨機応変に変えるファンドでいいのはないか、という疑問についても同様です。まず、正確に風向きを読みきることはできないこと、そしてもう一つ、運用スタイルを変更すると銘柄選択の手法が変わることを忘れてはいけません。運用手法は時間をかけて築き上げてきたものです。それを簡単に放棄して全く新しい手法を採用しても、逆にその道で経験豊富な他の運用会社を凌駕するというのは簡単なことではありません。
自分の得意とするところで勝負する、これが運用会社にとって大切なことだと思います。
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では、どうすればいいのでしょうか? |
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予想に基づいて投資スタイルを乗り換えていくのは上手くいかないと考えられるわけですから、選択肢としては
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① |
どちらか片方のスタイルを持ったら、短期的な収益のブレに惑わされること無く、持ち続ける |
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② |
どちらか片方のスタイルを持つのではなく、ニュートラルになるように保有する |
どちらか片方のスタイルに偏った①の方法は、市場平均に比べてリスク(収益のブレ)は増加しますが、リターン(収益率)の増加要因とはなりません。同じ程度のリターンを目指すのに、収益のブレが大きく、途中の道が「茨の道」となってしまいます。同じリターンを目指すなら、途中の道は
できるだけ歩きやすい道の方がいいに決まっていますので、②の方法をお勧めします。
今、現在「○○グロース・オープン」等の成長(グロース)型ファンドをお持ちの場合は、
「△△バリュー・オープン」等の割安(バリュー)型ファンドの購入を検討されてみてはいかがでしょうか(逆の場合も同じ)。また、これから株式ファンドの購入を検討される場合は、複数のファンドを組み合わせて、全体としてスタイル・ニュートラルとなるように組み合わせるのが得策です。ただし、どのファンドをどういった割合で組み合わせるとスタイル・ニュートラルになるかは、個人投資家が判断するのは至難の業だと思われます。複数の運用会社を組み合わせ、ファンド全体としてスタイル・ニュートラルを目指したマルチ・マネージャー・ファンドを利用するのも一つの解決策だと思われます。
以上
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留意点:株式の価格動向は、国内および国際的な政治・経済情勢の影響を受けます。そのため、株式の価格変動または流動性の予想外の低下があった場合、重大な損失を生じることがあります。 |
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