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投信を買った後はどうするの?
- その1 運用会社のレポートを見てみよう -

Vol. 7


質問:

投資信託を購入しました。長期投資なので放っておいて良いでしょうか?

回答:

長期投資でも運用状況の定期的な確認は必要です。定期的に郵送される「運用報告書」、運用会社や販売会社のウェブサイト等から入手できる「月次・週次レポート」から色々と役に立つ情報を手に入れることができます。

まずは、運用会社から最低年に一回は送られてくる「運用報告書」を見てみましょう。 文字が多く難しそう・・・と敬遠していませんか?全てを読破するのは大変ですので、運用状況を確認する、という視点から特に大切だと思われるポイントとして、運用実績と純資産総額のチェックを挙げたいと思います。

運用実績をチェック
どうしても最初に気になるのは、“実際に投資されている投信が確実に儲かっているのだろうか”でしょう。運用報告書の最初の部分にある「運用実績」の欄で基準価額の推移を見ると、どの程度の収益を上げることができたのか、数字で確認することが出来ます。では、単に基準価額が上がったから“良い成績だった”と判断していいのでしょうか?

投資信託の運用結果はしばしば勝ち負けで表現されます。 勝負の相手としてよく使われるものに市場平均があり、日本株式なら代表例はTOPIXですが、成績の良し悪しはこれと比較して判断することになります。バランス型の様に複数の市場に投資する投信であれば、日本株式・海外株式・日本債券・海外債券等個別資産ごとの実績がある場合、それぞれの市場平均と比べて見てはどうでしょうか。仮に市場が20%下落し、そのときの投信の運用実績がマイナス10%であったとしても、市場平均を上回っているという意味では、市場に勝っており、良好な結果だったと言えるのです。逆に、その投信がたとえプラス20%の成績を出したとしても、市場平均がプラス30%の場合には、市場に負けたわけですから優れた成績とは言いがたいでしょう。つまり、運用成績を見るときは相対的な評価の軸を持つことが大切といえます。

投信の規模と推移をチェック
純資産総額からは、その投信にどの程度の金額が投資されているのかだけではなく、最近どの程度新たな投資があったのか、もしくは急激に資産が減っていないかを併せてチェックしましょう。

例えば、いわゆるアクティブ運用ですと、その運用資産規模だけを比較してどちらが良いと判断することはできません。同じ様なタイプの投信と比較して、余りに投資額が小さい投信では、勝っても負けても運用会社にあまり大きな影響を受けないため、運用会社の中での位置づけが低くなり、運用が疎かになってしまう場合が考えられます。しかし大きすぎる投信は、その大きさによって思うような動きが取りづらくなってしまい、特に小型株中心の投信等へ投資しているときに問題となります。運用会社の力が入るという点では資産の大きな投信はいいのですが、一つの銘柄をたくさん抱えてしまい、それをいざ売りたくなったときに売り切れない、あるいは、たくさんの銘柄に分散しすぎてしまい、特徴がなくなってしまうような場合が考えられるためです。

一方で、投資額は最近急増、もしくは急減していないでしょうか?今が旬、と言わんばかりに購入申込が殺到し、投資額が急増する投信は、資金がどんどん入ってくるため、銘柄の買い増しを繰り返さねばならず、結果的に自らの買いによって購入価格を吊り上げてしまったり、株式が集まりきらず、本来目指しているようなポートフォリオができないという場合が考えられます。逆に急減している投信では、解約のためのキャッシュ作りに終われて、本来のポートフォリオから大きく離れてしまう可能性があります。投信の規模を見るときには、どのように推移してきたか、という視点からも見ると面白いと思います。

これに対し、月次・週次のレポートは、投資や経済の動きを理解するための材料として利用できるのではないでしょうか。
「運用者からのコメント」欄を見れば、ニュース等で報道されている世界経済の動き、例えば、つい先日の米国大統領の発言が、実際の株式市場や投信の運用にどのような影響を及ぼしたのか、伺い知ることが出来ます。ご自分が保有している投信との関連が取り上げられていますので、興味を持って読めるのではないでしょうか。毎週読むとしても、たった数行ですので、それほどの負担もなさそうです。これをきっかけにして広く経済や投資に関する理解を深めることができたら、実際に運用者はどういった点を見て運用しているのか、そのプロの運用プロセスを垣間見ることができるかもしれません。
これらのレポートは継続的に読まれることをお勧めしますが、余り基準価額の上下を気にし過ぎないことが大切です。運用結果は1週間や1ヶ月といった期間で判断できるものではありません。長期投資ですから、余り短期間での値動きには一喜一憂しないようにしてください 。


でもこれらは、あくまで「過去の実績」

 

以上、実際に投資されている投資信託がどのように運用されているかを把握するポイントを取り上げてきました。しかし、やはり私たちが投信を保有していて最も気になるのは、「これから良い成績を上げてくれるのか」ではないでしょうか。今期成績が良かったとしても、それは単に運に恵まれただけなのか、市場が上がっただけなのか、それとも運用者の実力なのか、判断はなかなか難しいものです。そこで次回は、今後の投資に結びつけるためのチェックポイントについて、お話したいと思います。そこでは運用者の実力を洞察する「プロによる調査」についても見てみたいと思います。

以 上


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