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質問: |
最近、手数料の安いインデックス・ファンドを勧める記事を目にする機会が多いように感じます。本当にアクティブ・ファンドよりもインデックス・ファンドの方が有利なのでしょうか? |
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回答: |
必ずしも手数料が安いからといって、インデックス・ファンドの方が常に有利とはいえません。優れたアクティブ・ファンドを選べば、高い手数料を払ってでも、中長期的にインデックス・ファンドを上回る運用結果が期待できます。 |
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投資信託の運用には、「インデックス・ファンド」と「アクティブ・ファンド」という二種類の運用商品があることは、皆様既にご存知かもしれません。今回は、各々の商品の特徴を整理すると共に、その比較のポイントについてお話したいと思います。
インデックス・ファンドとアクティブ・ファンドの違い
日経平均株価やTOPIXといった、ある市場全体の値動きを表す指数(インデックス)と全く同じ動きをすることをめざす運用を「インデックス運用(パッシブ運用と呼ぶこともあります)」といい、代表的な商品がインデックス・ファンドです。一方、「アクティブ運用」とは、市場平均を上回る収益をめざす運用のことをいいます。例えば、ファンドマネージャーが会社訪問などを通じて、平均以上に値上がりするだろうと考える株式を選んで投資するといったアクティブ・ファンドが代表例です。「パッシブ」とは、「資産運用」の響きが持つアグレッシブなイメージとは異なり、「受身的(パッシブ)」なおとなしい運用を連想させる言葉ですが、最近新聞等で、インデックス・ファンドの優位性に関する記事を目にする機会が増えているように感じられます。
本当にインデックス・ファンドはアクティブ・ファンドに比べて有利なのでしょうか?
インデックス・ファンドの方がアクティブ・ファンドよりも有利だとする理由としては、大きく次の二点があげられているように思われます。
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1. |
手数料(信託報酬、販売手数料など)がアクティブ・ファンドと比べて安い |
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2. |
そもそもアクティブ・ファンドで市場平均を上回る収益をあげることは難しい |
インデックス・ファンドの手数料がアクティブ・ファンドに比べて安い傾向は、確かにあるでしょう。インデックス・ファンドでは、会社訪問などを行って個別銘柄を調査する人材を抱える必要がないことや、人に頼らずにコンピューターシステムを使って運用することで、運用会社の人件費の負担を少なくできることなどが主な理由と考えられます。もちろん、インデックス・ファンドでも手数料はかかります。インデックス・ファンドは市場平均に連動する収益をめざす運用ですので、仮に市場平均と全く同じ収益であった場合、手数料分が市場平均を下回ることになります(図1参照)。また、投資信託(ファンド)には投資家の資金の出入りが頻繁にあり、そのための銘柄の売買費用も無視できません。特にインデックス・ファンドでは、小型の株式など、普段あまり取引が行われないような銘柄であっても機械的に組入れる必要があるケースも少なくなく、こうした場合には費用がさらに膨らみ、思った以上に費用がかかることがあります。
次に、アクティブ・ファンドで市場平均を上回ることは難しい、という主張はどうでしょうか。確かに、手数料を払う前で市場平均並みの収益しか得られないのであれば、手数料の安いパッシブ運用の方が有利、ということになるでしょうから、これは重要です。この点に関しては、二つの切り口から考えることができます。
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1. |
アクティブ・ファンドは、例えばTOPIXといった、同じ指数を上回ることをめざす運用であっても、運用会社の運用の巧拙によって運用成績は大きく変わってくる(これに対し、TOPIXに連動するインデックス・ファンドであれば、どの運用会社を選んでも成績はそれほど変わらない |
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2. |
優れたアクティブ・ファンドであっても、運用成績は良い時と悪い時があり、短期的には市場平均を下回ることもある(その点、インデックス・ファンドであれば、良くても悪くても市場平均並みの収益はだいたい常に得られる) |
中長期的に市場平均を上回る収益をあげているアクティブ・ファンドは実際に存在していますし、中には大きく市場平均を上回るものもあります。そうした運用商品を選ぶことができれば、インデックス・ファンドとは比べ物にならない収益を得ることができるといえるでしょう。アクティブ・ファンドが市場平均を上回ることができるかどうか、という問題は、結局のところ、市場平均を上回ることが可能な優れた運用会社を選んで、長い目で運用成果を見ることができるかどうか、ということに尽きるといえます。
結論
整理しますと、インデックス・ファンドでも手数料はかかります。仮に高い手数料を支払ってでも、優れたアクティブ・ファンドを選んで購入し、手数料を支払った後のインデックス・ファンドの収益を上回る収益を得ることができるのであれば、アクティブ・ファンドの方がインデックス・ファンドよりも有利、そうでない場合にはインデックス・ファンドの方が有利、ということになります。もちろん、アクティブ・ファンドの将来の運用成績を事前に完全に予想することは出来ませんし、優れた運用会社を選ぶことは簡単ではありません。しかし、これまでも何度か運用商品(特にアクティブ・ファンド)の選び方についてお話してきましたように、優れた商品の選別は不可能ではありませんし、選別する機能を専門家に任せることもできます。アクティブ・ファンドであれ、インデックス・ファンドであれ、まずは、手数料を支払った後で、中長期的に見てどの程度市場平均を上回る収益が確保できているのか、ということをチェックしてみるとよいのではないでしょうか。
(図1)
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図1は、手数料を支払った後の典型的なインデックス・ファンドの収益の分布と優れた1つのアクティブ・ファンドの収益の分布のイメージを表したものです。横軸は収益率の大小を示しています。また、縦軸は横軸で示される、ある水準の収益率が得られる可能性を示しており、上にいくほど、可能性が高いことになります。茶色い分布に見られるように、インデックス・ファンドの収益は市場平均を中心に良くても悪くてもそれほど離れることはありません。一方、アクティブ・ファンドの場合、平均的に市場平均を上回ることが期待できるような優れたファンドを選べたとしても、緑の分布に見られるように、運用結果が悪かった場合にはパッシブ運用を下回ることも十分に想定されます(良ければ更に高い収益を得ることも期待できることになります)。
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次回からは、アクティブ・ファンドにどのような種類があるのか、もう少し深く見ていきたいと思います。まず次回は、単一国への投資と複数国への投資の比較をしてみたいと思います。
以 上
PDF版(243KB)
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